- 投資をするときに、大損して投資の世界から退場してしまえば、そこで試合終了です。
- 生き残り継続することが投資の世界では必要条件です。
「継続する」ことが投資で大切であることは言葉ではわかっていても、
- 金銭面で苦しい
- メンタル面で不安定さ
を実際に経験している場面では、得てして継続することは難しいことが多いです。
この記事では、投資(インデックス投資)をしている方に、
- 『奇跡のリンゴ』
をご紹介します。
当時不可能と考えられていた無農薬栽培を成功させた木村秋則さんについてのノンフィクションの本です。
成功の裏には試行錯誤しながらもあきらめずに挑戦し続け、きわめて精神的・金銭的に追い詰められても家族の支えがあり乗り越えていきました。
今順調な株価の推移で投資をしている方が、投資で将来たくさんの実がなるリンゴ(成果)を収穫できるためにも、
- 投資を継続することは大切
- 継続するためには大義が重要
ということを、ご紹介します。
この記事が皆さんのお役にたてると嬉しいです。
著者の紹介
著者:石川拓治
- 1961年茨城県水戸市生まれ。
- 早稲田大学法学部卒業。
- フリーランスライター。
- ノンフィクション作家。
この本『奇跡のリンゴ』は映画化され、累計45万部のベストセラーになりました。
他にも
- 開店から1年5ヶ月の史上最速で、ミシュラン三つ星を獲得したシェフのノンフィクション『天才シェフの絶対温度』
- 日本の教育システムからはみ出した少女が、十数年後に自らの使命をみつけ、世界35ヶ国以上から生徒が集まる学校をつくった『茶色のシマウマ、世界を変える』
などの本を書いています。
あらすじ
1970年代の青森県出身の木村秋則さんの無農薬・無施肥でのリンゴ栽培の成功物語です。
と言っても、順調なわけではなく、波乱万丈の実話です。
- 当時は、リンゴ農家は年に十数回農薬を使って害虫を駆除するのが当然の時代。
- そんな中に、妻が農薬に過敏な体質だったことをきっかけに、無農薬・無施肥でのリンゴ栽培に挑戦し始めます。
- その道のりは決して順調ではなく、失敗の連続で貧困生活で周囲の農家からも白い目で見られ、金銭・メンタル的に過酷な状態に陥ります。
- 木村さんが自殺を考え山中に行ったところ、奇跡的にも山中で無農薬にも関わらず害虫に侵されずに立派に育ったドングリの木を発見しました。
- これをアイディア・契機として、約10年後に無農薬・無施肥でのリンゴ栽培に成功します。
この本を読んで感じたこと
投資と同じ:継続は力なり
挑戦して失敗の連続であっても、「挑戦し続ける」ことは成功への必要条件です。
なぜなら、あきらめていたら、無農薬リンゴ栽培という目的は絶対に達成できていなかったことでしょう。
自分の家族や生活を犠牲にしてまで無農薬栽培をできないと思います。
挑戦し続けることが成功の必要条件であることは投資にも当てはまります。
そして、継続するためには、投資については余剰資金の範囲内にとどめることが必要と思っています。
特に、
- 「決してフルインベストメントはしない。」
- 「リスクを計算しておき、余剰資金の範囲内で投資する」
ということは、家族や生活を犠牲にしないで投資を継続するために必要だと思っています。
投資にも当てはまる「大義を持つ」重要性
もう一つ大切だと思ったのは、何か行うとき、挑戦するときというのは、大義が必要です。
大義
人間が行うべき大切な道義のこと。また、重要な意義のこと。(Wikipedia)
「話題作りや、話題を作って高価なリンゴを作って儲けよう」という目的だったら、無農薬栽培は成功していなかったと思います。
- 妻が農薬に敏感な体質を何とかしたい
- 農薬をたくさん使わないと作ることができないリンゴ栽培を何とかしたい
という大義があり、無農薬栽培に挑戦したのだと思います。
また、大義があったからこそ、
- それを妻・子どもをはじめとした家族が理解してきた
- 家族は貧困にも耐え、父親の成功を祈り支えてきた
その家族があってこそ、無農薬栽培に挑戦し続けることができたのだと思っています。
同じことは投資にも言えて、
そうすることで、
- 自分自身の当初の目的がぶれない
- 周囲の支えが得られる
と思っています。
- 当面は、ブログで私と同じような経験をしている方、何か困っている・悩みがある方のお役にたてたらと思っています。
- また、自分が大事だと考え、やりたいことに集中できる環境を整えることができたらと思っています。
注意点:生存バイアスをみている可能性
それは、「生存バイアス」の可能性です。
つまり、継続したから無農薬栽培に成功したという木村さんの物語を知って、同じようなことを真似しても成功するわけではありません。
無農薬栽培に挑戦して、途中であきらめていく人が沢山いた中に、木村さんの能力・努力や周囲の支えがあったからこそ成功したのだと思っています。
つまり、あきらめないのは成功に必要な必要条件であって、十分条件ではありません(あきらめなかったら必ず成功するわけではない)。
木村さんは才能があった
木村秋則さんは、知恵があり努力を継続できるという能力があったのではないかと思います。
農家出身のために親から「勉強しなくていい」と言われていたようですが、
- 簿記1級を持ち、更にはエンジンを分解して調整するのが得意と才能豊かです。
- 周囲から好かれる性格でもありました。
この生存バイアスの可能性は投資にも当てはまる
私と同世代か私の先輩では、長期に投資を継続していて、それなりの資産を持っている方がいます。
それを見ると、「継続すると成功する」と思ってしまいがちですが、
あくまでも継続することは一つの必要条件であって
- 金融リテラシーを持つ
- 余剰資金の範囲内で投資する
- 大暴落があると考える(リスクを考える)
- 投資はあくまでも手段
- メンタルの安定・維持
などの条件があってこそ、投資の場で生き残っていくことができるのではないかと思っています。
この著者の他の作品
さいごに
不可能と言われていたリンゴの無農薬栽培方法を開発した木村秋則さんのノンフィクションの『奇跡のリンゴ』。
長い苦難ののちに、ようやく成功しますが、
その成功のためには
- 継続する
- 大義を持つ
ことの大事さを改めて考えさせられました。
投資でも
- 継続する
- 大義を持つ(投資する目的をはっきりさせる)
ことは大切です!
今回の記事が投資をしている皆さんに少しでもお役に立てると嬉しいです。