- 自分が書いたブログをもっと多くの人に見てもらいたい
- もっと人に役に立つブログを書きたい
と考えている人は多いと思います。
そのような疑問を解決してくれるのが
「人を操る禁断の文書術」(かんき出版)
です。
- 文章を書くという目的・意義
- その目的を達成するための方法
- コンパクトに、とてもわかり易く、話の流れの作り方
をメンタリストの立場から紹介されています。
ブログを書く人はもちろん、友達やお客さんに手紙・メールを書くときにも、目的をもって文章を書くことができそうです。
Contents
著者のプロフィール
誰もがご存知といっていいほどの有名人。
メンタリストDaiGo
- メンタリスト、作家、YouTuber。
- 慶應義塾大学理工学部卒業の一方で、メンタリストという心理学的な面で活躍している興味深い経歴です。
- 以前はテレビで芸能人と心理戦を披露したりしていましたが、最近はYouTubeやブログ中心に活動されているようです。
ここまで独自路線で一流になったことは、人と同じことをしているとなかなかできそうにありません。
自分を見つめながら、自分のポリシーというか、しっかりとした軸を持っている方だと思います。
本の概要
「文章を書く」という目的は、相手に何かを伝え、納得してもらい、最終的に「相手の心をゆり動かす」ということです。
実際、普段私たちが書く文章は、
- お願い事
- お知らせ
など、何かの目的があることがほとんどですので、この本を読むと普段の生活に直接応用できます。
人の心を動かす文章を書くというのはなかなかハードルが高いです。
でも、この本を読むと、そのハードルに1cmでも近づけるような気がします。
また、実際に近づける方法が紹介されています。
大事な原則
心を動かす文章を書くための、3つの原則
- 一つの文章で言いたいことを1つに絞る(ワンメッセージ・ワンアウトカム)
- 教科書的な当たり障りのない、感情が伴わない文章を書かない
- 書く内容は、あくまでも相手が行動を起こすような文章。自分が書きたいことではない。
これらは、いずれも「相手の心を動かし」「相手に行動を起こしてもらう」ために重要なことです。
言われればわかりますが、意外と忘れています。
また、あれこれ説明しすぎると、かえって相手が頭の中で想像するのをやめてしまうため、短い文章がいいそうです。
それが理想だそうです。
はじめにまず、伝えたいことを決める
はじめに、目的をはっきりさせる!
これがはっきりしないで書き始めるのは、まだ準備不足ということです。
読んでほしい対象者をきちんと設定する
どんな人が読む・読んでほしいのか
をまず考えたほうがいいそうです。
例えば、小学生相手に、投資の話を堅苦しい言葉を使って説明しても、小学生は決して読みません。
実は、追伸はとっても重要!
でも、実は最も重要!なのが、追伸です。
文章の最後となる追伸の部分に、相手に行動してほしい願望を書くのが有効だからです。
“あらゆる文章の中で人が最も読み、心に残るのは追伸部分”(人を操る禁断の文章術)
そのために、文章を書くときには追伸を最初に書いておくのがおすすめ。
例えば、ドラマの次回予告を見ると、その後の1週間は翌週に放送されるドラマをまた見たい気持ちが頭の中に残ります。
それと同じ効果をこの追伸で利用するのが効果的だそうです。
そうすることで、文章を書く本来の目的の、相手の心を動かし、行動してもらえる可能性が高まります。
本文を書く
- 書き始めはポジティブに
- 何度も同じ内容を繰り返す。
- 話しかけるように書く
- 上げて、下げて、また上げる
これも文章を盛り上げて、読んでいる人に想像してもらって、ワクワクしてもらい、実際に行動してもらうのに有効な書き方です。
テンション高めに
YouTubeの動画を見ていても、最初から平坦な口調で始まる動画よりも、「こんにちは!!!」みたいなテンションが高いほうが好印象です。
小さい子供はもちろん、家で飼っているペットに話しかけるときも、テンションが高いほうが反応が良いことが多いですよね。
これは初頭効果と呼ばれて、初対面の印象は最初の7秒で決まり、半年間持続するそうです。
逆に言えば、工夫しないと半年間は自分の印象が良くないままということになります。
話しかける口調で(企業から届くフォーマルな形式は×)
企業からの書類のように、フォーマルな形式で書くよりも、会話形式で問いかけるように文章を書いたほうが人の心に残りやすいです。
わくわくする仕掛けをつくる
映画やドラマでも、最初から最後まで成功しつづける物語だとわくわく感がないですよね。
最初は良かったけれど、その後悪いことが重なって、でも最後に成功する!といった、
「上げて、下げて、また上げる!」
という心の動きがあったほうが、人の心に訴えかける効果が強いです。
メリットだけでなくデメリットを書く。
- メリットばかりではなく、デメリットも伝えることで相手はその人をより信用
- デメリットを伝えた上で決断してもらえば、相手は自分の決定に満足する
という効果があります。
最後に、メールのタイトル・件名を書く
本文を読んでもらうようにタイトルを書く。
多くのメールがある中に埋もれてしまわないように、読んでもらえるようなタイトルをつける。
自分の気づき
フォーマルとインフォーマルを目的を意識して使い分ける
普段着とよそ行きが違うように、目的に応じて、文章もフォーマルな文章とインフォーマルな文章を分けるべきですね。
- フォーマルな文章は、相手に事実を伝える
- インフォーマルな文章は、相手の心を動かす
という大きな違いがあることを意識した方がよさそうです。
ブログにも通じる内容でした
ブログでは客観性よりも読者の心にどれだけ影響するか・働きかけてファンになってもらうのが理想です。
そうすると、この本に書いてあるような心に訴えかけることを意識した文章を書くといいのでしょう。
実際に、
- タイトルのつけ方
- 対象者の設定
- 話しかける口調の文章を書く
- 伝えたいことをはっきりとさせる
- モノを紹介するときには、メリットとともにデメリットも紹介
等は、まさにブログで求められていることと一緒でした!
そういう意味では、ブログの書き方というのは
- 説得する文章ではなく、納得する文章を書く
- 人の心に働きかける文章を書く
ということなのでしょうね。
さいごに
文章を書くとは何か?を、とても分かりやすく、すっと理解できました。
そして、実際に文章を工夫する方法も紹介されています。
全部を読んでも、本の校正がしっかりしているのか、整理整頓されている本です。
これからの文章の書き方に、大きく影響する本です。