- 人生で成功したい
- できれば1度きりでなく、ずっと
と思いますよね。
運良く一度成功したとして
その後に継続して成功し続けるためには何が必要なのでしょうか。
勝ち続けるために必要なことについて
ゲームをとことん追求し続けたプロゲーマーの梅原さんが教えてくれる本
- 勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 (小学館101新書)
をご紹介します。
ゲームと聞くと、遊びの一種のような感覚があるかもしれません。
この本を読むと、それは大間違いとわかります。
この本はゲームを介して人生哲学を学ぶ本です。
何をするにしても
- 極める
- 型を破る
ということは、相通じるところがありそうです。
- ゲームが好きな人
- そうでない人
にも、とてもおすすめできる本です。
きっとみなさんもこの本を読むことで、人生哲学の王道を学び、やる気がおきますよ。
著者のプロフィール
著者:梅原 大吾(うめはら だいご)
- 愛称はウメハラ、ウメ、ウメさん、ウメちゃん
- 国際的に有名な格闘ゲームプレーヤー。
- プロゲーマー。
主な経歴(一部抜粋)
- 1998年にSTREET FIGHTER ALPHA3 WORLD CHAMPIONSHIPで世界一に。
- 2004年にアメリカのEvolution Championship Seriesで大逆転を決め、世界一になるとともに大きく称賛を受ける。
- 2010年にMad Catsとスポンサー契約を結びプロ格闘ゲーマーに。また、「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネス世界記録に認定。
- 2016年には「ウルトラストリートファイターIVでの最高ランキング」、「最も視聴されたビデオゲームの試合」でギネス世界記録に認定。
- 2019年にNewsweek日本版で「世界が尊敬する日本人100」に選出。
1981年生まれ。
小さいときからゲームに熱中する毎日でしたが、進んできた道は順風満帆ではありませんでした。
- 2005年頃には以前のようにゲームに向き合えなくなり、第一線から退きます。
- その後に麻雀でプロを目指し腕前はトップレベルになるも、麻雀に対しても希望を持てなくなりやめてしまいます。
- そして老人ホームで介護の仕事を約1年半続けました。
そんな中でもやっぱりゲームへの熱意がどこかに残っていたんでしょうね。
周囲から誘われたことをきっかけとして、再度ゲームに取り組む意欲が戻ります。
さらにはゲームの世界から遠ざかったときに、ゲーム以外の世界を経験することで一段と精神的に成長してゲームの世界に戻ってきます。
それからプロゲーマーとして第一線で活躍する日々です。
人生山あり谷あり、そして見事な復活劇(!)です。
その酸いも甘いも噛み分けた梅原さんの人生哲学を学ぶことができるのがこの本です。
本の概要
超一流のプロゲーマーが活躍し続けるなかで、自問自答して悟った人生哲学が本の中にちりばめられています。
梅原さんは運よく勝つというわけではなく、「勝ち続ける」ことを大事にしています。
- 優勝することはあくまでも目標
- 人生の本当の目的は、成長し続けること(目的と目標は違う)
だとわたしたちに教えてくれます。
また、
世界一になりたいと思っても、誰でもその夢が叶うわけではありません。
それよりも「好きなことを究めるために日々の努力を続けること」こそを大切にしたいと考えさせられます。
生きる目標は常に成長し続けること
この本は「ただ勝つ」のではなく、「勝ち続ける」ことに焦点を当てています。
勝ち続けるために必要なこと。
- それは常に挑戦し続けること。
- もし間違った道、負けてしまう道を選んだときには、スタート地点に戻り別の道を歩む。
これを繰り返すと、たとえ一時的な負けを経験しても、再度挑戦することができるようになりますし、そうやって自分が成長していきます。
もし簡単に運良く成功する方法を選んだときには、成功して次に失敗するのを恐れて足踏みしてしまうのが人間です。そしてそこで成長が止まります。
つまり
- 失敗してもいいから常に挑戦し続けること。
- それが自分が成長することに繋がります。
目的と目標は大違い。使い分ける
- 無理をせず、背伸びをせず、日々自分にできる範囲の精一杯の努力を繰り返す。
- 目安としては、その努力を10年継続できるくらいの甘すぎず厳しすぎずの努力。
目的と目標の違いって何でしょうか。
- 目標とは、あくまでも一つの道標。
- 目的は、継続的で自分が好きなこと、極めたいことを突き詰めること。
ゲームでは
- 目標は、大会で優勝すること
- 目的は、成長し続けること
バンドマンで言えば
- 目標は、メジャーデビュー
- 目的は、自分たちの音楽を追求していくこと
だそうです。
- もしバンドマンが、目的をメジャーデビューにすると、夢を達成できなかったときに絶望します。
- でも目的が自分の音楽の追及なら、日々成長し続けることができます。
目標と目的の
どちらが本質的な自分の価値でしょうか。
- 自分自身に問いかけ、心に刻む必要がありそうです。
運に頼らずに勝ち続ける、逃げない
梅原さんは、小さい時に「日本国憲法前文暗記事件」でショックを受けます。
- 梅原さんは夏休みの宿題として、日本国憲法の前文を苦労して覚えたそうです。
- ところが梅原さんの姉は、数回(!)読むだけで日本国憲法の前文を簡単に暗記してしまったの目の当たりにして、梅原さんは幼いながらにショックを受けました。
その時の経験から、
自分が勝つためには才能というよりもとにかく必死に努力し、才能さえもなぎ倒していくまでの圧倒的な努力が必要だ
と悟ったそうです。
これがその後にゲームに対しても圧倒的な努力を続けるきっかけになったのかもしれません。
そして圧倒的な努力をするなかでトップにたどり着いたときには、決して勝負から逃げない。
人はトップにたどり着くと、その座を失うことを恐れて、勝負から逃げたくなります。
これは結局、努力して手に入れた強さではなかったからです。
もし努力して手に入れたなら、もし負けてもまた努力すればいいだけだと思えるはずだから。
それくらい努力して自分に自信が持てるようになって初めて本当のトップと言える。
そんなトップでない限り、トップで居続けることはできません。
つまり、一番の人間は絶対に逃げてはいけない。
今後に活かしたい所
ゲームの道を極める過程を通じて梅原さんが悟った哲学を学びました。
ゲームと言っても、これだけ悟りの境地を開けるのは、ゲームにひたすら邁進した結果とともに、自分自身に対して厳しく自問自答して考え続けたからこそだと思います。
常に成長し続ける
今日の自分、そして明日の自分が、人生の中で最良の自分
と自信を持って言えるようになりたいですね。
注意しないといけないのは、
- ひと時の成功ではなく、自分の成長
- 成功はあくまでも付随するもの
成功を目的にすると、自分の成長を見失ってしまうことになります。
喜劇王であるチャールズ・チャップリンは、あるインタビューで、
「あなたはいままでたくさんの劇を作ってこられましたが、自分のいままでのなかで最高傑作はどれか、と聞かれたらなんて答えます?」
という質問に対し、
〝Next One.(次回作だよ)〟
と答えた(本文から引用)
常に進化し続ける人生でありたいですね。
間違った階段を登ってもまた戻って別の階段を登る
いくつかの道(階段)があれば、どの道を行くべきか迷うことがあります。
一番よくないのは、迷ってどの道にも進まないこと。
そうではなくて、その時点で最良と思う道を選んで、その道を突き進む。
- 間違った道に進んだと気づいたら、スタート地点まで引き返し、もう一度違う道を進んだらいい。
何度も何度も失敗しても、それを繰り返すことは大きな経験になります。
深みのある経験になります。
対照的に、道を選ばないで迷っているだけというのは、その経験さえ得られません。
また、失敗した時には立ち直れないかもしれません。
- 常にチャレンジし続け、変化をし続ける。
- その過程で失敗しても繰り返していれば成功に近づく
運に頼らずに、運が悪くても成功する道を探求し続けたいと思います。
この著者の他の作品
さいごに
梅原大吾さんの『勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』をご紹介しました。
梅原さんの華々しい活躍は、運がいいとか、才能があるからというわけではありません。
むしろその活躍が必然と思えるほどの、石垣のように固く築き上げられた人生哲学・経験・努力があったからでした。
この本を読むと、
- 今日、そして明日が最高の自分でありたい
- そのために日々の努力とともに考え続ける、成長し続ける日々にしたい
と思えます。
ゲームが好きでもそうでなくても、みなさんにもとてもおすすめできます。
この記事がみなさんに少しでもお役に立てるとうれしいです。