将来の夢や目標はありますか?
将来の夢や目標を意識して、
- 高い「志」をもって取り組むと、仕事が違っても共通した姿勢(原理・原則)にたどり着くのかもしれません。
- 京セラ、KDDI創業者の稲盛和夫さん
- 日本人初のプロゲーマーの梅原大吾さん
の仕事は、
- 大企業経営と
- 格闘ゲーム
と、ずいぶんとかけ離れた立場・仕事です。
将来の夢や目標を達成したい方に
- 京セラ、KDDI創業者の稲盛和夫さん
- プロゲーマーの梅原大吾さん
の共通した人生に対する考え(哲学)
をご紹介します。
とことん物事を突き詰め、考え抜くと、表面上は違った仕事・立場であっても、共通した原理・原則に行きつくのかもしれません。
“およそこの世の中で起きていることというのは、表面的にはすべて異なっているものの根本的な構図を掘り下げていけばほとんど同じ構造になっていることが多い。(「地頭力を鍛える」より引用)”
Contents
京セラ創業者の稲盛和夫さんの人生の方程式
人生の方程式
- 人生・仕事の結果=考え方☓熱意☓能力
京セラ、KDDIの創業者、JAL再建と輝かしい功績があり、また起業家の育成にも力を注いだ稲盛和夫さんが提唱している方程式です。
- 「熱意」と「能力」は0~100点とプラスの要素ですが、
- 「考え方」は-100点~100点と、マイナスからプラスまでとりうる点で、「考え方」は結果を大きく左右するという特徴があります。
「熱意」と「能力」
結果を出す人は、
もちろん生まれつきの「能力(才能)」で大きく左右されるでしょう。
- わたし個人の考えですが、能力には遺伝の要素が少なからずあると思います。
- 体格、運動神経、健康状態なども能力に含みます。
ただし、
- 生まれつきの能力があっても漫然と過ごしている人
- 生まれつきの能力はそれほどなくても、熱意を持って物事に取り組む人
を比べると、最初は生まれつきの才能がある人が優れていても、いずれ熱意を持った人が追いつき追い越すことが多いです。
熱意は(先天的な性格はあると思いますが)後天的な要素が多いからです。
このように「熱意」と「能力」は結果を出すために重要な要素です。
この熱意と能力に加えて、
「考え方」について
考え方は、人間としての正しい生き方、あるべき姿。
哲学というか、自分の人生の指針だと思っています。
- なんとなく生まれ育つうちに、経験して身につけていくと思いますが、教育で影響される要素だと思います。
- 考え方については、-100点~100点とマイナスも取りうる要素で、どんなに能力と熱意があっても考え方がマイナスなら、その掛け算の結果の人生・仕事の結果はマイナスの数値になります。
- 例えば、反社会的な考え方であればマイナスになり、どんなに能力や熱意の点数が高くても、掛け算で出てくる結果はマイナスとなってしまいます。
プロゲーマー梅原大吾さんの考え
日本人初のプロゲーマーの梅原大吾さん。
梅原大吾さん
主な経歴(一部抜粋)
- 1998年にSTREET FIGHTER ALPHA3 WORLD CHAMPIONSHIPで世界一に。
- 2004年にアメリカのEvolution Championship Seriesで大逆転を決め、世界一になるとともに大きく称賛を受ける。
- 2010年にMad Catsとスポンサー契約を結びプロ格闘ゲーマーに。また、「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネス世界記録に認定。
- 2016年には「ウルトラストリートファイターIVでの最高ランキング」、「最も視聴されたビデオゲームの試合」でギネス世界記録に認定。
- 2019年にNewsweek日本版で「世界が尊敬する日本人100」に選出。
と輝かしい経歴です。
周囲の同級生が進学し、会社に就職していく中でも強い意志と信念で、ゲームの世界を追求した方です。
そして数々の格闘ゲーム世界大会で優勝し、世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマーとしてギネス世界記録にも認定されました。
勝負は勝ち負けはあってもおかしくは有りません。
運や才能で優勝することもあるでしょう。
梅原さんはそうではなく、コンスタントに勝ち続けたプロゲーマーです。
一つの勝負に勝つというよりもむしろ、成長し続けることに主眼をおいて普段の練習を重ねたそうです。
- あくまでもゲーム大会で優勝することは一つの過程。
- ゲームの世界では一時的に優勝したとしても、運や才能に頼って漫然としているとすぐに負けてしまいます。
梅原さんの考え
「目的」と「目標」は違う。
常に成長し続けることが「目的」。
- 今、そして将来の自分が最高の自分であるための日々成長するため努力をする。
目的と目標の違い
- 最終「目的」は継続的で自分が好きなこと、極めたいことを突き詰めること。
- 「目標」はあくまでも通過点。
例えば
- ゲームの試合で優勝することは、大事なことですが、あくまでも「目標」。
- 長期的な最終的な「目的」は自分自身の成長です。
仮に
ゲームの試合で優勝するということを「目的」にすると、優勝したあとに結果的に自分の保身に回ってしまうため自分の成長を見失ってしまうそうです。
運に頼らず勝つためには
「才能というよりもとにかく必死に努力し、才能さえもなぎ倒すまでの圧倒的な努力をする」(「勝ち続ける意志力」より)
という意気込み・信念でゲームの世界に取り組んできたそうです。
-
ゲーマーによるゲームではなく人生(!)の攻略本『勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』【書評#29】
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梅原さんの人生哲学
梅原さんはもちろん、元来の才能があったと思います。
- それに加えて、ゲームをとことん知り尽くすためにあらゆる過程・方法を試すそうです。
他のゲーマーよりも圧倒的な努力をするそうです。
- つまり、「才能」と「熱意」があります。
そして、
プロゲーマーとして活躍する中で、ゲームをするだけでなく、常に自分自身で考え抜いてきたのが大きな特長だと思っています。
なんとなく一生懸命勝つためにゲームをしてきたのでなく、
そうしてゲームを介して得られた人生哲学(人生についての考え方)は、一時的な勝ちよりも日々の努力とともに考え続け、成長し続け、今そして明日の自分が最高の自分でありたいという目的があって、ゲームを続けてきたそうです。
大企業創業者の稲盛和夫さんとプロゲーマーの梅原大吾さんの共通点
梅原さんのゲームに対する熱意、そして元来の能力に加えて、人生哲学(考え方)の3つの因子は、奇しくも、京セラ創業者の考えととても似ています。
- 稲盛和夫さんは企業経営
- 梅原大吾さんはゲーム
稲盛和夫さんの「人生の方程式」
- 考え方☓熱意☓能力
梅原大吾さんも
- 考え方×熱意×能力
という3つの要素を二人とも大事な要素として挙げ、もともとの能力はほどほどでも、熱意に加えて、考える力の重要性を強調しているところは共通しています。
プロ中のプロは似たような境地にたどりつくのかもしれません
- 会社経営を介して得られた理念
- ゲームを介して得られた理念
が共通している
というのは、
“およそこの世の中で起きていることというのは、表面的にはすべて異なっているものの根本的な構図を掘り下げていけばほとんど同じ構造になっていることが多い。(「地頭力を鍛える」より引用)”
つまり、
突き詰めていくと、経路は違っても同じところにたどり着くのかもしれません。
- AIやロボットには難しい、人間だからこそできる「考える力」。
その考える力というのは、個々で違うと思いますが、プラスに行くかマイナスに行くかは、人生の善悪をとことん考え抜いて身に着けた自分自身の哲学・美徳が大きく影響するのかもしれません。
正解はないのかもしれませんが、
- 自分自身の将来の目的をはっきりとさせ
- 自分の人生の哲学・美徳という軸を確かにする
ということは人間として大事なことではないでしょうか。
さいごに
大企業経営者の稲盛和夫さんとプロゲーマーの梅原大吾さんの人生に対する考え方についてご紹介しました。
企業経営者とプロゲ―マー
一見すると大違いのような気がします。
でも
単に仕事だけに熱中するのではなく、仕事や人生について考え抜いた方の人生に対する哲学(考え方)というのは、同じところに収束していくのかもしれません。
AIやロボットにはできない「考える」という力を大事にしたいですね。
この記事がみなさんに少しでもお役に立てるとうれしいです。