こんにちは!やしゅです。
1990年代までは酒屋の数は国の制度で制限され、コンビニ、スーパーでは酒はほとんど販売されていませんでした。
ところがその制限が2000年代に廃止されると、昔ながらの酒屋は続々と姿を消しました。
そして今やアルコールは酒屋で買うのではなく、スーパーで買うものなりました。
- 1人は、早々に廃業し
- 1人は、今も忙しく酒屋を経営していました。
2人の違いは何なのでしょうか。
例え普通に生活できているとしても、時代とともに社会は変わります。そんな中に、
- 時代を察知し順応する
- 安泰と思っていても、秀でるものを持つ
ということは重要のようです。
この記事では、2人から聞いた話をもとに、これからの時代を生き抜くためにはどうしたらいいかを考えました。
1990年代と今ではアルコールを買う店は大きく変わった
今では、コンビニやスーパー等、食料品を売っている多くの店舗に普通にビールをはじめたくさんの酒が販売されています。
ところが、ご存知の方は多いかもしれませんが、1990年代には規制があり、アルコールは酒屋で買うものでした。
酒税法で、酒を販売するのには免許が必要なのは今も昔も同じですが、
免許の要件として昔は
- 距離基準
- 2%条項
があったからです。
距離基準のために、直近の酒屋との距離が100~150 m以上離れていないとアルコールを販売する免許がもらえません。
また、人口に応じて酒屋の数が制限されていました。
ところが、2000年代にこれらの制限が廃止されるに伴い酒屋の数が増え、コンビニやスーパーで酒が販売されるようになりました。
そうすると、昔ながらの酒屋は次々に姿を消していきます。
今となっては、コンビニやスーパーで食料品と一緒にアルコールを買うのが普通になりました。
- インターネットでも買うことができます。
- わざわざ酒屋に普通のビールを買いにはいかない方がほとんどでしょう。
- 酒屋(専門店)がどこにあるかわからない方も多いでしょう。
廃業した酒屋の店長の話
昔酒屋を経営していて、廃業してしまった店長の話です。
2000年代に入り、続々とスーパーやコンビニで酒が販売されるようになると、酒屋でわざわざ酒を買う人、酒屋に酒の配達を頼む人はどんどん減っていったそうです。
「もう、儲からない」
と、早々に踏ん切りをつけて閉店してしまったそうです。
それはそうですよね、スーパーなどで安売りされたら、気軽に買い物のついでに買えるし、安ければ尚更、消費者はわざわざ酒屋に行って酒を買うことはありません。
そんな中にちょうど年金をもらう年齢になったために、酒屋を廃業し、以後は年金暮らしになったそうです。
今も忙しく酒屋を経営している店長の話
もう1人も同じくらいの年齢の方の話です。
昔酒屋を経営していて、2000年代に近所のスーパーやコンビニでアルコールの販売が始まると、先ほどの方と同じように経営が苦しくなったそうです。
ところがその店長は、
焼酎製造会社と、そこで作られている有名な焼酎を納品してくれる約束を交わしていたそうです。
もちろん、その約束をしなくても経営していくことはできたそうですが、「おいしい酒を売りたい」と思って、地域で有名な焼酎を仕入れて、その地域の焼酎好きの人に売っていたようです。
また、2000年代は、インターネットが急速に広まった時代でもあります。
電話回線を使って高い通信費を払ってインターネットをする時代から、インターネットプロバイダー会社も多くなり、インターネットを利用するのが今のように格段に安くなりました。
それとともに、各地域で有名な焼酎は、(以前はその地域以外ではあまり知られていない状態でしたが、)ネットで紹介されるなど急速に全国に知られるようになりました。
そして、今まで地域の住民では有名だった焼酎が、全国の人々に知れ渡るようになりました。
有名な焼酎は数も限られており、簡単に手に入りません。
これまでは地域住民がお客さんでしたが、会社のホームページを立ち上げると、全国のお客さんからの注文が入るようになったそうです。
今では、注文がたくさん入るために、段ボールに焼酎を詰めて配送する手続きで大忙しだそうです。
いくらいい焼酎を仕入れることができていても、「インターネットがなかったら今のようにはなっていなかった」
と言っていました。
2人の酒屋から学んだ教訓
昔は、国の制度で免許の制限で守られていたので生活は普通にできていたようですが、それのみに頼って経営するのではなく、
- 特長を持っていること
- 時代の流れに順応すること
というのは、これからの変化していく時代を生き抜くためには重要なのかもしれません。
国の制度で守られていて普通に酒屋を経営していれば生活できていた中で、
有名な焼酎を仕入れる約束をしていたこと。
また、店舗周辺の地域で従来の販売形態を続けることが難しいときに、その焼酎のニーズをとらえ、インターネットを始めて、全国規模で販売するようにするというグローバルな目を持っていたこと。
その他にも、
2人の話を聞いていても、やはり、
- 社会的な特権にはメスが入る
- 1つの武器よりも2つ、3つの武器をもって競争力を高めておくのは社会を生き抜く力になる
- 井の中の蛙にならない
というのは、真理のような気がしています。
さいごに
変化する時代の中でどのように生き抜くか
というのは、先人たちの知恵や歴史を知ることは大きなヒントになりそうです。
なんとなく生きるのではなく、時代のニーズ、より広い世界でのニーズをかぎ分ける力を持ちながら生きていくというのは、商売をするうえで大切な力なのかもしれません。
今回の記事がみなさんに少しでもお役に立てるとうれしいです。