書評

アバウトな考えを言葉にする『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか』【書評#17】

2021年4月30日

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東大というと日本でトップの最高学府です。

勉強して、知識を増やし、テストでよい点数をとらなければ東大に行くことはできません。

 

ところが、大学を卒業して社会人になると、必要とされる能力が違います。

学生時代には、いかに知識を詰め込み、それをもとにテストでいい点数をとるというのが大事。

社会人になると、最初は職場・仕事に慣れるということが求められます。

そして、テストといえば昇任や資格を取るときに試験を受ける程度で、それ以外は、知識を詰め込むというよりも、人間力の方がよっぽど大事です。

 

知識を詰め込むのではなく、

  • 社会人として考える力重要性
  • 「考える力」を身につける方法

を、東大卒の方が書いた本が

 

  • あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか

です。

 

 

AIやロボットの時代が今後訪れます。

そんな時代に、学生時代の知識を詰め込む能力よりも、人間だからこそできる人間力はますます重要になります。

 

やしゅ
その中でも「考える力」というのは、まさに人間だからこその能力でしょう。

 

そんな学生時代にはあまり評価されなかった「考える力」を身につけて、社会で東大卒に勝てるとしたらびっくりですよね。

 

この記事では、普段のちょっとしたコツで、その考える力を伸ばす方法が紹介されている『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか』をご紹介します。

東大卒の著者が書いた本ですから、なおさら学生時代とは違う社会で求められる能力の違いを敏感に感じたのではないでしょうか。

 

 

著者のプロフィール

 

著者:津田 久資(つだひさし)

 

灘高校、東大法学部卒

カリフォルニア大学MBA卒

 

博報堂(広告代理店)やボストン コンサルティング グループ(戦略コンサルタントファーム)、チューリッヒ保険で新商品開発、ブランディングに携わる

 

やしゅ
東大卒の方が、「東大卒に勝てる」という本を書いていますから、謙遜しているのかもしれませんが気になりますね

 

本の概要

 

東大卒に勝てる方法

 

TPOで求められる能力が違います。

 

これからAIやロボットの時代になれば、大事なのは知識量ではなく、人間にしかできない能力、つまり考える能力が求められるでしょう。

また、明治維新後には欧米をマネることが大事だったかもしれませんが、もはや真似る時代ではありません。

 

同じように

学生時代は、多くの知識を持ち、テストでより良い点数をとる能力が求められます。

ところが社会人になってビジネスで求められる能力というのは、知識ではなく考える力です。

 

もちろん、生まれ持った学習能力の差というのは遺伝的に存在しているのではないかと個人的にかなり思っています。

稀にいる天才的な人は別として、学生時代は東大であっても知識を詰め込む能力にたける人は合格できる確率がかなり高くなるでしょう。

 

ところが、社会に出ると、まずその会社に慣れて順応し習得する能力が求められますが、その後は人間力が必要です。

 

やしゅ
そう考えると、東大出身の人に社会人として勝てる方法はありそうな気がしますね。

 

考える力とは

 

ちょっとした視点の違いで素晴らしい結果を出すことがあります。

 

例えばこの本の中で紹介されているように

“iPodがアップル社から発売されたとき、ある日本の大手電機メーカーの社員たちは、「あのくらいのアイデアを『考えて』いた人は、うちにもたくさんいたよ」と口々に言っていた。”

ということは普通に起こりえます。

でも、実際はそうできませんでした。

 

やしゅ
これはどうしてでしょうか?

 

この例の『考える』ということは、実は、頭の中にぼんやりと思っているというだけです。

この頭の中のなんとなくあるものを、アウトプットして、企画書を書き、商品化するのとは雲泥の差です。

 

同じように、私たちの頭の中にもぼんやりとしたなんとなくの考えがあったとしても、それを言葉に出す、書き出して初めて本当の意味での『考える』ということになります

 

考える力をつける方法

 

『考える』能力が頭の中のものをアウトプットする能力だとすると、考えるということは書くことです。

 

やしゅ
例えば発明で有名なエジソンでさえ、生涯に3500冊のノートを書いた、つまり考えたそうです。

 

論理的に考えるということは、頭の中のイメージを言葉として明確にしていくこと。

つまり、なんとなく考えるというわけではなく、それを言葉として書き出すことです。

 

もちろん、一部の優秀な人の場合にはきちんと頭の中で『考え』ることはできるのでしょうが、一般人としては頭の中にある考えをきちんと言葉にする、メモするということが考える力をつける方法です。

 

やしゅ
同じようにメモをすることで頭の中にあるイメージを抽象化し応用するという「メモの魔力」にも似ています。

 

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やしゅ
補足として、この自分の頭の中のイメージを大事にするコツが本の中で紹介されています。

 

それは、何かをするときには、徹底的に考えた上で、仮説を書き出し、必要な事柄について情報収集を行うこと。

順番を間違えて、最初に情報収集をして、その後に考えることは避けた方がよさそうです。

なぜなら、情報収集を先にすると、先入観が入るからです。そして、新しい考えが出ない、二番煎じになってしまうというデメリットがあります。

 

この本から得られたこと

 

考えるときにはメモをするということが大切だと改めて感じました。

 

利点としては、

  • 頭の中にぼんやりとあるイメージを、言葉にする、つまり考えることにつながります。
  • もう一つは、頭の中にいくつものイメージを持っていると混乱するからです。メモとして言葉に書き出して、頭の中から棚卸して、頭の中に考えるためのスペースを確保するということです。

 

やしゅ
この本を読んで東大卒に勝てるというわけではないかもしれませんが、考える力を身に着けていない東大卒の方にはひょっとしたら勝つことができるかもしれませんね。

 

この著者の他の作品

 

さいごに

 

あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか」という本についてご紹介しました。

 

ひらめきを頭の中で終わらせず、書き出してこそ、頭の中から取り出して見える形にしてこそ初めて考えるということになります。

東大卒の方に勝つことが目標ではなく、今までの自分にこの考える力がなかったとしたら、この考える力を身に着けることで、今まで以上に自分がパワーアップできるかもしれません。

 

この記事が少しでもみなさんにお役に立てるとうれしいです。

 

 

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