こんにちは!
- 職場
- 学会
- 講演会
などで主にPowerPointやKeynoteを使って発表する機会はあると思います。
集まってくれる人は、大事な時間をさいて参加してくれます。
そのために、できるだけ完璧さを求めたスライドを作りたくなります。
でも考えてみると、
完璧さを求めれば求めるだけ、スライドの完成度を上げるためにかなりの時間と労力を使っています。
その割に、スライドの完成度が上がっても気づく・気にする聴衆はほぼいません。
書類やスライドの準備をする方に、
- 発表のスライド準備は8割の出来で十分
ということをご紹介します。
- 日本や海外で発表してきました。
- 論文や著書も書いてきました。
- 大学の学生講義を10年近くしてきました。
わたし自身、スライドに時間をかけてきてしまいましたので自戒の念を込めて、ご紹介します。
発表資料を準備する目的は何ですか?
発表資料を準備する目的は何ですか?
スライドや資料の見栄えは、二の次、三の次です。
対象者に応じて説明や専門用語の使い分け
参加してくれる人がどんな人かに応じて、
- 専門用語を使わない
- 専門用語を説明しながら使う
- 専門用語を駆使して使う
ことは必要でしょう。
専門用語を使うことで、かえってわかりにくくならないか考えましょう。
伝えたいポイントを絞る
伝えたいポイントが山のようにあると、参加してくれる人にわかってもらうことは難しくなってきます。
中にはたくさんのポイントがあっても理解する能力がある人がいますが、そんな方はごく一部です。
そのため、できるだけシンプルな資料が適しています。
内容を削らないといけなくなります。
この削るという作業には、無駄な時間である上に難しいので、コスパが非常に悪くなる原因です。
スライドの完璧さを求めるのはどうしてですか?
スライドの完璧さを求めてしまうのはどうしてでしょうか?
それは、せっかく時間をさいて自分の説明や発表に参加してもらう人たちに、できるだけいいものを提供しようというサービス精神の現れだと思っています。
それ自体はとてもいいことだと思いますが、かえって自分の時間や手間を犠牲にしている面が多いです。
それに、参加してもらっている人にその完璧さは伝わらないことが多いです。
「パレートの法則」という有名な法則があります。
- 商売で売り上げの8割は、全体の2割のお客さんから得られている。
- 仕事の成果の8割は、費やした時間の2割の時間で生み出している。
つまり、
- 20%の時間で、目標の8割の資料ができ、
- そして、残りの2割の資料を作るためには、80%の時間がかかる
ということです。
また、8割以上の完成度を求めても、参加者の理解が深まるかというと、ほとんど関係ありません。
むしろ、多くは自己満足の領域に入ってきます。
デザインはプロにはかなわない
8割以上の領域の完璧さを求めるときには、デザインに凝ることが多いです。
伝えたいことが伝われば、あとのデザイン自体は自己満足です。
例えば、本の図を書くときにも、プロのデザイナーにかかれば、あっという間に、見違えるほどの見栄えに変わります。
どんなに時間をかけても、餅は餅屋で、プロのデザイナーのレベルを求めるのは難しいですし、人それぞれ好みのデザインがありますので、デザインに正解はありません。
また、デザインは伝えたいことを伝えるのにプラスアルファの効果は確かにあるかもしれませんが、それは微々たるものです。
そのため、伝えたいことが伝わればよしとして、他のことに時間を割くべきでしょう。
発表の準備で必要なこと
「伝えたいことが伝わるかどうか」、それだけです。
- 資料よりも、その説明(会話)内容に時間をかけるべき。
- 資料は一度作ったらそれで終わりです。
- 作っていくうちに、だんだん短時間で違和感がない資料を作ることができるようになります。
最初のうちは「早い段階」で、
- 先輩・上司、ネット上の資料を借りてマネする。
- 段階で、先輩・上司にアドバイスをもらう。
のがコスパが良い方法です。
- 分かりやすい説明内容にする
- 聞き取りやすい話し方にする
- 説明する準備の段階で、質問に対する答えを準備する
- 説明する話題について自分の知識を深める
という方向に時間を割くべきです。
その過程で、その発表内容に対する知識が深まります。
それとともに、その知識は今後の人生に生きてきます。
- スライドの作成は8割で十分。
- 異和感がない。
- 詳しすぎない。
- 聴衆の理解度(バックグラウンド)に応じた資料作成。
さいごに
まとめ
- スライドはあくまでも参考資料にすぎません。
- 完成度は8割で十分です。
- 異和感がない、詳しすぎない、聴衆のバックグラウンドに応じて作り、
- デザインにハマらない。
余った時間は、内容の理解など自分のために使いましょう。