この記事はこんな方にオススメ
フッ素樹脂のフライパンは、体によくなさそうと思っている方
- フッ素樹脂のフライパンは、空焚きを避ける必要があるものの、一般の使用では問題ないと言われている
- 手間暇を考えると、鉄やステンレスのフライパンより気軽で使いやすい
フッ素樹脂のフライパンは、コーティングが剥がれるために定期的に買い換える必要があります。
それなら長年使える鉄やステンレスのフライパンは魅力的ですが、
- 鉄もステンレスも料理前に十分にフライパンを加熱する必要があります。
- おまけに鉄のフライパンは油を引いたり、鉄が錆びないように日頃の注意が必要です。
それを考えると、消耗品と割り切って気軽に使えるフッ素樹脂のフライパンを使うのは、十分コスパが良い方法です。
フッ素樹脂のフライパンの気になるところがもう一つあります。
「体に悪いのではないか」という話を耳にすることです。
我が家のフライパンのコーティングが剥がれてきました
最近お気に入りで使っていたレミパンで料理を作ると、焦げやすくなりました。
- 特に目玉焼きや冷凍餃子を作っていると、フライパンに焦げ付いて剥がすのに一苦労。
- 目玉焼きがさんざんな姿になったり、餃子の皮が剥がれたりと、料理をしていて悲しい気持ちになります。
フライパンを長年使っていて気になるのは、定期的にフッ素樹脂(=テフロン)が剥がれてきて焦げ付きやすくなることです。
つまりフライパン自体はまだ大丈夫であっても、フッ素樹脂が剥がれると買い換える必要があります。
もったいないですし、
鉄やステンレスのフライパンは確かに長年使えますが、料理がフライパンにくっついたり焦げ付くのを防ぐために日頃の工夫が必要です。
- 料理前に十分に加熱(思った以上に)する必要がありますし、
- 鉄のフライパンは使い終わったら油でコーティングします。
時々ならいいものの、毎回必要なため、チリも積もれば・・・で思った以上に手間暇がかかります。
この手間暇を考えるとフッ素樹脂のフライパンはとても気軽に使えて便利です。
ところで、フッ素樹脂のフライパンで耳にしたことがあるのが、
「体に悪いのではないか」
という噂です。
フッ素樹脂は剥がれますし、それと関係しているのかな・・・と。
フッ素樹脂とテフロンの関係
テフロンと聞いたこともありますが、これとフッ素樹脂はどう違うのでしょう?
フッ素樹脂は、フライパン内側のコーティングに使われてます。
その中でもアメリカのデュポン社が作ったフッ素樹脂やその製品を「テフロン」と呼びます。
セロハンテープで例えると、
- セロハンテープは一般名
- 「セロテープ」は日本の会社のニチバンが販売している商品名
という関係に似ています。
>> 【SDGsを考える】セロテープは戦後から環境にやさしい【エコ】
- セロハンテープもセロテープも
- フッ素樹脂もテフロンも
モノ自体は同じです。
フッ素樹脂の特徴
メリット
フッ素樹脂のメリットは、
- 焦げ付き防止
- 熱に強い
- くっつきにくい
目玉焼きを作ったり、餃子を焼いたりするときに、料理がフライパンにくっつくと
- 剥がすのが大変
- 出来上がった料理の見栄え悪い
- 何よりも作った料理がさんざんな状態なので、精神的にもよろしくない
と料理とともに作った人の精神的ダメージは計り知れません。
フッ素樹脂があると、目玉焼きや餃子がかんたんにくっつかずに作れます。
デメリット
フッ素樹脂のデメリットとして、みなさんご存知のように使っていくうちに経年劣化します。
- 物理的にフッ素樹脂加工の部分をこする
- 強火で使う(中火以下で使用する必要あり)
- 料理したあとにすぐにフライパンを水で冷やす
- 料理したあとの食材をフライパンに入れたままにしておく
- 空焚き(からだき)する
と、フッ素樹脂の寿命が縮まります。
フッ素樹脂は体に悪いのか
フッ素樹脂のフライパンを買うときに気になるのが、「フッ素樹脂は体に悪い」という噂です。
フッ素樹脂は体に悪いのでしょうか?
フッ素樹脂の何が体に悪いのでしょうか?
通常の料理の温度(260度未満)では安定していますが、それ以上の高い温度ではフッ素樹脂は劣化しやすくなります。
油は200度を超えると焦げたり煙をだすため、一般的な調理では問題になる温度には達しません。
ところが、めったに起こらないような状態、例えばフライパンを空焚きし続けて350度以上の温度となると、細かい粒子(ヒューム)やガスが作られます。
それを吸い込むとポリマーヒューム熱と呼ばれる症状を起こしやすくなります。
インフルエンザ様の症状で、
- 吸い込んだ直後から咳や喉の痛み、
- 数時間で発熱、息苦しさ
- 肺に障害を起こすことあり
- 数日以内(3~10日)に自然に改善することが多いものの、重症になることもある
だそうです。
でも鍋を火にかけたまま寝てしまうよう(安全装置が働かずに)な特殊な状況では、4~7時間で咳や息苦しさの症状がでることも。
(八木太門、小林寛明、今瀬玲菜、三島有華、尾形朋之、山下高明、土屋公威、稲瀬直彦. フッ素樹脂加工鍋の過燃焼で発症したポリヒューム吸入による肺障害の1例. 気管支学. 2016;38:190-194.)
またフッ素樹脂のコーティング剤が体に入っても、吸収されずに排泄されると考えられているそうです。
つまり一般的な使い方であれば、フッ素樹脂のフライパンは安全に使えると言えそうです。
さいごに
フッ素樹脂のフライパンは、空焚きを避ける必要があるものの、一般の使用では問題ないといえる
という記事でした。
1つのフライパンを長年使っていきたい場合には、鉄やステンレスのフライパンが最適ですが、少しだけですが毎回手間暇かかります。
- 少しだけと言っても、毎日のこと。
- 「チリも積もれば山となる」で長期のスパンで考えると時間やコストがかかります。
その点でフッ素樹脂のフライパンは、消耗品と考えて定期的に買い換えることにすると、一番気楽に料理に使えるフライパンです。
一番の注意は空焚きを避けること
その他にフッ素樹脂を劣化させないために、
- 中火以下で使う
- 料理したあとにすぐにフライパンを水で冷やさない
- 料理したあとの食材をフライパンに入れたままにしない
に注意を払えば、少しでも長くお気に入りのフライパンを使えるようになります。