書評

今からの時代の頭の良さを身につける本『地頭力を鍛える』【書評#31】

2021年7月1日

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学生時代と違って、知識を単に知っているということは今からの時代の社会では大きな利点ではありません。

 

なぜなら、インターネットで検索すれば情報は出てくるからです。

 

やしゅ
いわゆる物知り博士の価値は昔に比べたらずっと低くなっています。

 

これからの時代に必要とされるのは、人間力。

 

つまり、

インターネットやPC、AIやロボットでは代替不可能な、人間としての考える力地頭力)です。

 

これからますますその価値は高くなるでしょう。

そして知識はあくまでも手段です。

 

 この記事の内容
  • 人間ならではの能力である地頭力は何か
  • 地頭力をどうやって身に着けることができるか

を知りたい方に、

  • 細谷功さんの著書『地頭力を鍛える

をご紹介します。

 

 

生まれつき考える力に秀でた「頭がいい人」はいます。

頭がいいと一言で言っても、具体的にはどんな能力が優れているということでしょうか?

 

やしゅ
わたしたちも頭がよくなれたらいいですね。

 

この本を読むことで、

  • 考える力(地頭力)を分解することで、地頭力の構成要素を知り
  • それぞれの構成要素を鍛えることで、だれでも地頭力を鍛えることができます。

 

やしゅ
人間としてバイタリティにあふれる考える力、生き抜く力、応用力を身につけたいですね!

 

 

頭の良さの3種類

 

頭の良さというのは3種類あります。

  1. 物知り
  2. 対人関係で機転が利く
  3. 地頭力(考える力)

 

やしゅ
この要素が重なり合って、頭の良さとして現れます。

 

物知りとは、知識を知っている・記憶力という、受験勉強で問われる領域です。

  • 今ではインターネットで検索すれば簡単に手に入れることができるため、昔ほどの価値はありませんが大事であることは確かです。
  • 現代ではこの知識そのものよりも、知識をもとに考える力が求められる時代です。

 

対人関係のコミュニケーション能力も必要でしょう。

 

  • 受験勉強で問われるのは、物知りと地頭力
  • 従来の会社では、物知りと対人関係
  • 応用が効くのは、対人関係と地頭力

 

やしゅ
この本では、この中で特に地頭力について紹介されています。

 

地頭力とは

 

  • 考える力の基礎となる知的能力が「地頭力

 

地頭力を鍛えるために

 

地頭力の構成要素

 

細谷功さんの著書によると、「地頭力」は

 

  1. 3つ思考力
  • 1a. 結論から考える力(仮説思考力)
  • 1b. 全体から考える(フレームワーク思考力)
  • 1c.単純に考える(抽象化思考力)
  1. 論理的思考力(サイエンス的発想)と直感的思考力
  2. 知的好奇

 

の3つの要素から成り立っています。

 

遺伝的な生まれつきの要素や家庭環境的な要素が、少なからず地頭力には関係するとは思います。

 

やしゅ
もっと地頭力を身につけたい!

 

と思いますよね。

 

そんな時には地頭力を構成するこれらの要素を一つ一つ向上させることで、地頭力を鍛えることができます

 

例えば、

著名人や著名人が書いた著書では、地頭力の構成要素を鍛える方法が頻繁に紹介されています。

 

1a. 「結論から考える力」を鍛える

 

  • 結論から考える力(仮説思考力)

 

考えるときには、「はじめ」からではなく「終わり」から考え逆算して考えます

  • 将来の目標を持っていれば、その目標を達成するために必要なことを逆算して考え、計画を立てる。
  • いま「できること」から始めるのではなく、目標を達成するために「やるべきこと」を考える。
  • 人との対話の場面では、自分が何を伝えたかではなく、相手に何が伝わったかを重視する。

 

 

有名な本

本田直之さんの著書「レバレッジ時間術」でも目標を達成するために、俯瞰逆算スケジュールを作ることを紹介しています。

 

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また、

GMOという大企業の社長の熊谷正寿さんは「1冊の手帳で夢は必ずかなう」で目標を達成するために手帳を利用し、目標から逆算し計画を立て、具体的に行動するという方法を紹介しています。

 

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やしゅ
大志を抱いて目標を実現するためには、結論から考える、逆算して考えるということは基本なのかもしれません。

 

1c. 「単純に考える力(抽象化思考力)」を鍛える

 

  • 物事の特徴をとらえ、単純化、モデル化して一般化した上で、個々の事象に当てはめていく力です。

 

これをメモをしながら考える方法は、まさに前田裕二さんの著書「メモの魔力」のメモの応用方法そのものです。

  • 「メモの魔力」のメモのとり方は、メモを単に記録ではなく、「知的生産のためのメモ」にするための方法です。
  • メモした内容を単純化、モデル化することで共通点や法則を導き出し、それを今度は他のことに応用・当てはめて利用する方法です。

 

 

前田裕二さんの方法を使えば、

  1. メモを単に過去の記録として保存(事実)するばかりでなく
  2. 法則性を導き出し(抽象化)、
  3. 他のことに応用する(転化)

ことで、今後(将来)に活かし、自分自身・周囲を変えることができます。

 

本「メモの魔力」の概要や実際の応用方法については過去の記事をご参照ください。

 

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やしゅ
わたしはメモをするときに、iPadのアプリ「GoodNotes」にメモの魔力のテンプレートを自作して使っています。

 

この抽象化思考力を使えば、「一を聞いて十を知る」というマジックみたいなことをできるようになるかもしれません。

 

細谷功さんが述べていますが、これまでの多く形で、「形は違っても」この地頭力の構成要素を鍛える方法が紹介されています。

"およそこの世の中で起きていることというのは、表面的にはすべて異なっているものの根本的な構図を掘り下げていけばほとんど同じ構造になっていることが多い。(本文から引用)"

"我々が直面する課題というのは表面的には違った形に見えるが実はすでに同じ原因やメカニズムで起こっているというのがほとんどなのである。(本文から引用)"

と紹介されています。

 

今後に活かす

 

やしゅ
地頭力という、人間ならではの能力を高めたい

ですね。

 

学生時代や昔は、物事を知っているか知らないかが、大きな違いでした。

  • 情報も大事なのは確かです。
  • ところが、今ではインターネットで調べれば多くの情報が得られるため、以前に比べると知識を知っているだけの価値はかなり低くなりました

 

やしゅ
知っているか否かは、AIやロボットで代替されやすい領域です。

 

それよりも人間ならではの考える力、地頭力を持っていることは、立派な「人間力です。

  • AIやロボットが普及しても廃れることがない価値です。
  • 応用力がきく価値です。

 

学生時代の価値は、知識をいかに知っているかという記憶力とその応用力でした。

 

それよりも地頭力を構成する要素を鍛えることで、人間として生きる力を鍛えて人生を楽しみたいですね。

 

細谷功さんの他の作品

 

 

さいごに

 

地頭力を鍛えるということは、人間ならではの能力を鍛える力です。

 

  • AIやロボットで代替されない
  • 時代が変わっても応用可能な

力です。

 

地頭力と一言で言っても、いくつかの構成要素で成り立っています。

  • 地頭力は生まれつきの力で決まるものではありません。
  • 地頭力」の構成要素を鍛えることで、その総合力である地頭力を鍛えることができます

 

  • 「メモの魔力」
  • 「レバレッジ時間術」
  • 「1冊の手帳で夢は必ずかなう」

など地頭力の構成要素を鍛える本は出版されています。

 

やしゅ
自分にあった方法で鍛えると、さらに充実した楽しい人生にすることができるかもしれません。

 

今回の記事がみなさんに少しでもお役に立てるとうれしいです。

 

 

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