毎日夜遅くまで仕事。疲れて帰って、家ではただ寝るだけの生活。
そんな生活をしている方はいませんか?
そんな生活でなくても、
仕事をテキパキとこなして、定時で「お疲れ!」と言って、颯爽と帰れたら気持ちいいですよね。
永井孝尚さんの本「残業3時間を朝30分で片付ける仕事術」
をご紹介します。
大企業の日本IBMで働きながら、朝に効率よく働いて、定時に帰ることを実践した永井孝尚さんの本です。
IBMでなくても、わたしたちが働いている職場でも同じように実践して、同じ仕事時間で業績を上げたいですね。
そして定時で帰って、その後の自分の時間を楽しむことができたら最高です。
そんなコツを教えてくれる本です。
永井孝尚さんのプロフィール
著者:永井 孝尚(ながい たかひさ)
- 1984年に慶応義塾大学工学部を卒業後、日本IBMに入社。
- マーケティングや人材育成に携わり、IBMのソフトウェア事業の成長を支えた。
- 2013年に日本IBMを退社し独立。
- ウォンツアンドバリュー株式会社を設立し代表に就任。
- マーケティング戦略コンサルタント。
今回ご紹介した本を執筆した時点ではまだIBMで働いていらっしゃったようです。
仕事自体大忙しでしょうし、それ以外の執筆業も並行して取り組まれています。
本の概要
趣旨としては下のようになります。
- 朝の30分の仕事は、夜3時間の残業に匹敵するほど効率が良い。
- 1日の仕事・生活サイクルを朝方に前倒して生活しよう。
著者の1日の生活
著者の永井さんの生活スタイルは下のようになります。
- 朝早く起きる分、早く寝る。つまり1日のサイクルを前倒しした生活です。
- 朝5時すぎ 起床。
- 6時前 家を出発し、始発電車で座って出勤。
- 7時 会社に到着。始業時間までは、仕事をしたり、本の執筆をしたり。
- 午前中 多くの仕事を終わらせる。
- 定時で退社。
- 自宅で夕食。
- 23時 就寝。
朝方の生活スタイルのメリット
朝の通勤 満員の通勤電車で疲れることなく、通勤時間も本や新聞からのインプットやPC作業に利用。
朝に出社した誰もいないオフィスでは、電話はかかってこないため集中できる時間を過ごし、生産性のある仕事に短時間で取り組める。
脳の自然な活動を最大限に活用
- 前日に情報を詰め込み、夜に忘れて潜在意識の中に入れ込んでおく。
- 翌朝には着想を得て、午前中にそれをまとめることで、アイディアをうみだす力が高まる。
- 午後(13~18時)は情報のインプットと思考の時間。潜在意識の中に情報をインプットする。アイディアやひらめきを必要としない仕事は午後の遅い時間に。
- 夜(18~翌朝5時)は「忘れる」時間。考えてばかりいたところから、離れて忘れておくと、ふっとアイディアがわくことに繋がるから。
- 早朝(5~9時)にアイディアがやってくる時間。
- 午前中(9~13時)にアイディアを形にする時間。
このサイクルで能力を最大限に効率よく発揮するように工夫されています。
まさに朱野帰子さんの漫画・ドラマの「わたし、定時で帰ります。」のノンフィクション実践版です。
勉強になったポイント
守りの仕事ではなく攻めの姿勢で
1日仕事に取り組んでいると、だんだん疲れてきます。
- 朝の満員電車で通勤すると、出社した頃にはすでに疲れた状態。
- 仕事が始まると会議などで自分の時間はなく、いつの間にか退勤時間。
- 仕事が終わらず残業し疲れて自宅へ帰って寝るだけ。
- そして次の日も同じ生活・・・。
という疲れるサイクルの毎日よりも、朝方の生活はかなり攻めの姿勢で仕事に取り組むことができます。
それも脳の効率を考えて、短い時間で最大限の効果を発揮させる事ができるという。
定時で帰るのが難関(周囲の目が気になる)
最大の難関は定時で帰宅することでしょう。
- 周囲の同僚や、さらには上司が残業しているところに、「お疲れさまです」と言って帰るのは至難の業です。
つまり周囲の理解が必要。
周囲の理解を得るためには、短時間で仕事ができるという結果、成果を残さないとなかなかできませんね。
もしくは周囲と話をして、納得というか理解を得る必要があります。
- 例えば、朝方にして残業をしないようにすることを宣言した上で、他の人よりも高い成果をあげる。
- 注意しないといけないのは一方的に宣言して帰るのではなく、自分の状況を周囲に説明して理解してもらう必要があります。
わたしの周囲にも早く帰る人が数名いました
わたしもいくつかの職場を経験してきましたが、
労務管理が厳しい職場では、残業すると残業代が発生するためか、時間外勤務が厳しく管理されています。
- そのため、定時に帰ることは全然難しくありません。
- 仕事量も定時で帰れるように、割り振られていますから、それぞれが時間内に一定の仕事をすれば終わります。
ただ生産性が求められる職場の場合には、終わりがありませんから、帰宅時間が遅くなることが多かったです。
- 昼間は電話や会議で、就業時間が終わってから、個人の仕事を始めるという・・・。
いずれも、効率よく仕事をこなして、業績も上げていましたから、誰もなんとも思いませんし、ましてや白い目で見られることもありませんでした。
話をしてみるとその同僚たちは「朝は効率が良い」と断言されていましたし、朝に仕事をして夜には早めに帰って自宅でゆっくりして、次の日に備えるという生活スタイルでした。
仕事ができる同僚というのは、同じ時間でも効率を考えて仕事をして最大限の効果を発揮するように、「自然と」普段から心がけているんでしょうね。
- それが数日や1ヶ月ならまだしも、これまで数年、数十年に渡って効率よい生活をしてくると、積み重なった違いが大きなものになるでしょう。
凡人のわたしからすると、そんなことを「自然と」考えて普段から行動してきませんでした。
これから自分にあった方法を積極的に取り入れて、よく学び、よく遊べの人生にしたいと感じました。
この著者の他の作品
さいごに
永井孝尚さんの著書「残業3時間を朝30分で片付ける仕事術」をご紹介しました。
たしかに朝に仕事をシフトすることで、同じ時間をかけても、仕事の効率は何倍にも上がります。
自分の心も、仕事に追いかけられている状態から、攻めの姿勢で仕事に取り組むことができるでしょうから、心身ともにメリットが大きいですね。
そしてなんとか定時で帰ってみんなが、自分の好きなことを楽しめる職場にしたいですね。
この記事がみなさんにすこしでもお役に立てるとうれしいです。
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