最近では「不言実行」よりも「有言実行」の方が
- かっこいい
- 立派
と感じる方が多いと思います。
「有言実行」は「不言実行」をもじって作られた言葉
思い起こせば、数十年前は
「不言実行」のみが普通に使われ、「有言実行」という言葉はあまり聞きませんでした(というよりも個人的には聞いたことがありませんでした)。
わたしの記憶では、
義務教育の時に、学校の先生から
- 「今からは有言実行の時代だ!」
と聞いた覚えがあります。
その時にわたしは、
- 「有言実行は聞いたことがない」
- 「不言実行をもじって有言実行といったのかもしれない」
- 「有言実行とは面白い!」
と思いました。
つまり、昔は「不言実行」は聞きましたが、「有言実行」は市民権を得ていない状態でした。
昔は「黙って、やるべきことをやり遂げる」という、「不言実行」がずいぶんと美徳として学校で教わりました。
- 人に言われなくてもやり遂げる・・・。
- むしろ、「有言実行」という言葉は奇をてらった感じでした。
ところが今では、すっかり「有言実行」が市民権を得ています。
というよりも、「不言実行」よりも「有言実行」の方がかっこよくて、立派に聞こえます。
有言実行と無言実行とどちらがいいのでしょうか?
有言実行のメリット・デメリット
メリット
その1:周囲の人に宣言することで、理解や協力を得ることができます。
例えば、簿記の試験を受けるとします。
周囲に「将来のことを考えて簿記の試験を今年は受ける!」と公言すれば、
その2:周囲へ宣言することで、自分を奮い立たせることができます。
自分を追い込んでやる気を出す、集中するようにするためです。
その3:潜在意識を顕在化する
なんとなく頭の中にあった目標が、明確になり整理され、言葉になるからです。
デメリット
有言実行として、周囲に「今年はダイエットします!」と公言したとします。
すると、公言して周囲の人から、「頑張ってね!」「応援してるよ!」「君ならできるよ!」と褒められます。
つまり、
- 公言することでそれでなんだか何かをやり遂げた感(満足感)が出てしまいます。
- その結果、実際に行動に移す段階でモチベーションが下がってしまいがちです。
目的を考える
何かを成し遂げようと自分を奮い立たせるために有言実行することは立派なことだと思っています。
一方で、むしろ周囲に宣言することが目的になっている場合には注意が必要です。
正月に今年の抱負を公言するときなどがそうです。
- 3つくらい作って抱負を述べても、それで安心してしまう場合
- 公言すること自体がかっこいいと思う場合
は要注意。
その後にむしろできない確率が増えるでしょうし、「できなかった」とまるで失敗したかのように感じてしまいます。
その結果、自分はダメな奴と、まるで自分自身にネガティブなイメージを自分で感じてしまいます。
目的をもって有言実行をしましょう
わたしは本当にその目的が自分にとって本質的な課題なのかを考えるように気を付けています。
- 本当に解決すべき課題でやり遂げる価値があるなら、奮い立たせるために公言してもいいでしょう。
- また、目的をやり遂げることが大事なので、目的をやり遂げるのに公言しない方がむしろいい(自分にあっている)場合には無理に公言する必要はありません。
有言実行しようとして公言してできなかった結果、
- 失敗した
- 自分はダメな奴だ
と思ってしまうような、負け癖をつけるのではなく、
不言実行でも有言実行でも、
小さな成功をコツコツと積み重ねる方が
- 幸せな気分になり、
- 結果的には大きな成功につながりますよ。
むしろ自分の目的を明確にすることが大事
- 不言実行の場合に、自分がやり遂げることが何かをはっきりせずに、なんとなく物事を進めていく
- 有言実行でも、なんとなく目標を上げてしまった。
という場合は、しらないうちによく起こりがちな要注意だと自分でも肝に銘じています。
不言実行でも、有言実行でも、「頭の中にぼんやりと考えている目標をはっきりとさせる」。
- そのためには整理・吟味する必要があるでしょうし、それなら、文章として書きだすのはうってつけだと思います。
- まず自分の目標をはっきりさせる。
- その上で、目標を達成するためには、有言実行とするか無言実行どちらが好ましいかを考えて選ぶ。
- 公言した方がいいかどうかは、周囲の環境や自分の性格で左右されるでしょう。
- 目的を達成するためにどちらが(公言するかしないか)、自分にとって好ましいかを経験を積み重ねていくしかないのかもしれません。
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