コラム

【SDGsを考える】分解されるレジ袋が分解されていない件【コラム・その2】

2021年2月22日

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やしゅ
こんにちは!やしゅです。

 

自宅で1枚の昔(13~14年前)のレジ袋を見つけました。

 

後ほどご説明しますが、このゴミ袋が今もあるということは不思議なことです。

 

このゴミ袋をきっかけに、SDGsはチャンスかもと思いました。

 

やしゅ
他愛もない話かもしれませんが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

SDGsとは

 

SDGs(エスディージーズ)はSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)のことで、2030年までに世界各国が共同して達成する目標として2015年に国連で採択されました。

 

たくさんの目標が掲げられましたが、

  • 貧困をなくす
  • ジェンダーの平等
  • 質の高い教育

の他にも、

  • 海や陸の豊かさを守る

などがあります。

そして、SDGs達成に向けて世界の各国が報告をしあって目標に取り組むこととなっています。

 

つまり、環境を守るというのは世界的な流れです。

 

特に欧州では以前から環境問題に熱心に取り組んでいますし、日本も更に貢献する必要があります。

それに、世界的な取り組みになりますから、欧州という大きな市場で商業活動しようと思えばSDGsに沿う必要があるでしょうし、逆にSDGs沿った商品を提供するチャンスです。

 

2007年のイギリスのレジ袋

 

2007年にイギリスでもらったレジ袋です。

 

英語で

This plastic bag is 100% degradable(*) but you can still reuse it!

* From date of manufacture, the plastic will start to degrade in approx. 18 months time. The whole process will take about 3 years. See bottom of bag for date of manufacture.

と書いてあります。

 

日本語にすると、

このレジ袋は繰り返し使えますが、

製造日から1.5年で分解が始まり、3年で完全に分解されるようにできています。

といったところでしょうか。

 

既に2007年の時点ですでにイギリスでは、

  • レジ袋の環境破壊について意識するとともに
  • 環境に配慮したレジ袋が使われていた

ということは、とても驚きです。

 

ただ、2007年10月製造となっていますが、製造日から13~14年たった2011年時点でも、分解される様子は全くありません

 

やしゅ
レジ袋には「3年で分解されて無くなってしまう」と書いてあるのにです。

 

どういうことでしょうか?

 

消えてなくなっているはずのレジ袋が分解されていないわけ

 

実は、

分解されるといっても、無条件に分解されるというわけではありません

 

「分解される」と言っても、

  • コンポスト(堆肥)内
  • 土壌中
  • 海水中

と、「一定の環境のもとで」分解されるということが多いそうです。

 

この中でもコンポストのように、(1) ある程度の高温多湿状態という恵まれた条件で、(2) 微生物にがあってはじめて分解されるというものが多く出回っています。

ところが、コンポスト内で分解されるごみ袋であっても、酸素が少ない埋立地の中や、微生物がかなり少ない海水中のような、分解に悪条件下ではまだまだ分解されないものが多いようです。

 

焼却してしまえばいいのでしょうが、一般的に問題になっているのは、海に捨てられる・海に流れていったゴミ袋です。

特に海の深いところに行ってしまったごみ袋やそのかけらは、深海では更に分解する生物は少なくなるため分解されにくいようです。

そのために、残念ながら、海水中で分解されるレジ袋というのは、ハードルが高くほとんど出回っていないのです。

 

冒頭でご紹介したレジ袋は、

 

やしゅ
最初に光や熱で酸化分解が促進され、その後に微生物による分解を受けて初めて最終的に分解されるという商品だったようです。

 

わたしが屋内に置いていたため分解されなかったということでした。

 

レジ袋の有料化

 

SDGsに対する世界的な取り組みの中で、欧米はもっと早く、例えばイギリスは2015年10月からレジ袋が有料化されました。

 

やしゅ
ご存知のように日本は世界に遅れて2020年にレジ袋を規制しました。

 

日本で無料でレジ袋を配っていいのは

  • 厚さが0.05 mm以上の分厚いレジ袋
  • 植物などを原料とするバイオマスプラスチックを25%以上配合した袋
  • 海洋生分解性プラスチックの袋 → まだ普及していない

です。

 

この中で、厚さが0.05 mm以上の分厚いレジ袋は、もらっても繰り返し利用するから無料配布可能となっているようです。

また、化石燃料由来のプラスチックは焼却すると二酸化炭素が増えますが、バイオマスプラスチックは植物から作られるため焼却しても二酸化炭素の排泄量が増えないから、無料配布可能なレジ袋になっているようです。ただし、海水中に流れていっても分解されないことが多いようです。

つまり、バイオマスプラスチックは焼いても二酸化炭素が増えないけれども、海に流れていくと環境破壊になるレジ袋なのです。

ここで、無料配布可能なレジ袋である海洋生分解性プラスチックの袋というのは、海水中でも分解されるレジ袋です。たとえ海の底であっても完全に分解されるとすると、本当の意味で世界で求められている、環境に配慮した最も適したレジ袋といえます

 

ピンチはチャンス?

 

近年、日本では海で分解されるプラスチックの開発が進んでいっているようです。

東京大学、海洋研究開発機構、日本バイオプラスチック協会、産業技術総合研究所が共同で深海でも分解されるプラスチックを開発しようと取り組んでいます。

 

レジ袋はプラスチック製品の2%に過ぎないといわれています。

まだまだ使い捨てのプラスチック製品が残っており、真の意味での分解されるプラスチックが開発されると、SDGsとともに世界に貢献できることになるかもしれません。

 

やしゅ
ワクワクしますね。

 

ということは、日本でのレジ袋の有料化というのは、規制にはなったのかもしれませんが、開発や商品化には絶好の機会となり、つまり開発のインセンティブになったのかもしれません。

更に、世界的な取り組みであるSDGsに貢献しますし、世界的にも活躍する場を作るチャンスかも知れません。

 

と、ピンチはチャンスというか、変わることは大変ですが、世界の流れに沿って変わっていく・変えていくというのは、そこに大きなチャンスがあるのかもしれません。

 

流れを捉えて変化するということは、早ければ早いほどチャンスです。

そして変わらないのは安定しているように見えて、リスクが大きいのだと思っています。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

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